子どもが生まれたら車は買い替え?
最終更新: 2026年8月25日
子どもが生まれると「今の車では狭いかもしれない」と考え始める方は多いです。 ただ、同じ時期には出産費用・ベビー用品・産休育休による収入の変動が重なります。 買い替えが必要かどうかと、今のタイミングで家計が回るかどうかは別の問題です。 ここでは判断を3つの手順に分け、「今すぐ買う」と「2年後に買う」を同じ条件で並べて比べます。
手順1: 「いつ困るか」を先に切り分ける
金額を計算する前に、車が足りなくなる場面を具体的に書き出します。ここが曖昧なまま金額の話に進むと、 「なんとなく不安だから大きい車に」という決め方になりがちです。
- チャイルドシートの数 —— 1台なのか、数年後に2台並べる予定があるのか
- ベビーカーの積み下ろし —— 毎日なのか、週末だけなのか
- 長距離の頻度 —— 帰省や通院で長時間乗る機会が年に何回あるか
- 同乗する大人の人数 —— 祖父母を乗せる機会が定期的にあるか
書き出してみると、「今すぐ困る」ではなく「2人目が生まれたら困る」だった、というケースは珍しくありません。 逆に、毎日の送り迎えで積み下ろしが発生するなら、買い替えを先送りするコストは金額に表れない形で家計にのしかかります。 どちらであっても、次の手順で「毎月いくら重くなるのか」を数字にしておくと、話し合いがしやすくなります。
手順2: 買い替えで毎月いくら増えるかを出す
家計に効くのは車両価格ではなく、ローンの月々+維持費の増加分です。 ここでは次の条件で計算します(いずれも当サイトの参考値・仮の条件です)。
- 今の車: 軽自動車、ローンは完済済み(維持費のみ月約1.5万円)
- 買い替え先: ミニバン、諸費用込みの支払総額280万円
- 頭金20万円・年3.5%・5年(60回)の元利均等返済
- 維持費はミニバンで月約2.3万円(駐車場代は含まず)
| 金額(月) | |
|---|---|
| ローンの月々(借入260万円) | 約47,300円 |
| 維持費の増加分(軽→ミニバン) | 約8,500円 |
| 毎月の負担増 合計 | 約55,800円 |
車両価格の280万円という数字より、この月約5.6万円が5年続くという形のほうが家計では実感しやすいはずです。 5年間の利息は約23.8万円になります。維持費の内訳やクラス別の差は 車の維持費はクラスでいくら違う?で表にまとめています。
手順3: 「今すぐ」と「2年後」を並べて比べる
次に、同じ車を2年後に買う場合を並べます。待つ間は毎月2万円ずつ貯め、その分を頭金に上乗せする想定です。 車両価格は2年後も同じ280万円と仮定しています。
| 今すぐ買う | 2年後に買う | |
|---|---|---|
| 頭金 | 20万円 | 68万円(20万円+月2万円×24回) |
| 借入額 | 260万円 | 212万円 |
| ローンの月々 | 約47,300円 | 約38,600円 |
| 5年間の利息 | 約23.8万円 | 約19.4万円 |
| 支払総額(頭金込み) | 約303.8万円 | 約299.4万円 |
| 待つ2年間の維持費差 | — | 約20.4万円が発生しない |
月々の差は約8,700円。5年間ずっと続く差なので、家計の余力が薄い時期には小さくない金額です。
総額の差は意外と小さい。効くのは「毎月の重さ」
上の表で見落としやすいのが、支払総額の差が約4.4万円しかないことです。 頭金の原資は同じ貯蓄なので、待つことで減るのは基本的に利息の分だけです。 「2年待てば大きく安くなる」というより、次の2点が判断材料になります。
- 毎月の重さが約8,700円変わる —— 産休育休で収入が変動する時期に効きます
- 待つ2年間は維持費の差(約20.4万円)が発生しない —— これは総額の表には出てこない差です
つまり、待つことの値打ちは「総額が安くなること」ではなく、 収入が不安定な時期の固定費を上げずに済むことにあります。 逆に言えば、その時期の家計に十分な余力があるなら、今すぐ買っても総額で大きく損をするわけではありません。 頭金の入れ方そのものについては車の頭金はいくらが妥当かで別途整理しています。
このサイトのツール
ご自身の手取り・住宅ローン・教育費を入れると、買い替え後に毎月いくら残るかを試算できます。 「今すぐ」と「2年後」の両方を入れて見比べるのがおすすめです。
家計インパクト診断で試算する(無料)見落としやすい3つの注意点
1. 今の車の車検が先に来ることがある
2年待つ計画でも、その間に車検が来れば数万円〜十数万円のまとまった出費が発生します。 待つ判断をするときは、車検証の満了日を先に確認しておくと計画がぶれにくくなります。
2. 2年後の価格は読めない
上の比較は「2年後も同じ280万円」という仮定です。新車価格の改定や中古車相場の変動で上下する可能性があり、 この前提が崩れると総額の差(約4.4万円)は簡単に逆転します。総額の差が小さいこと自体が、 総額だけで決める材料にはなりにくいことを示しています。
3. 教育費の立ち上がりと重なる
5年ローンを組むと、返済が終わるのは子どもが5歳前後。保育料や習い事が増え始める時期と重なります。 「今の家計で払えるか」だけでなく、3年後・5年後の家計でも払えるかを一度確かめておくと安心です。
よくある質問
Q. 中古車にすれば負担は下がりますか?
車両価格は下がりますが、中古車ローンは新車ローンより金利が高めに設定されることが多く、 整備費用が上乗せされる場合もあります。車両価格の差がそのまま総額の差にはなりません。 金利差を含めた比べ方は中古車は新車より本当に安いのかにまとめています。
Q. 期間を7年に延ばせば月々が下がりますよね?
同じ借入260万円・年3.5%なら、7年(84回)で月々は約34,900円まで下がります。 ただし利息は約33.5万円となり、5年の約23.8万円より約9.7万円増えます。 月々の下げ幅と利息の増え方を両方見てから決める形になります。
Q. 任意保険を見直せば負担は減りますか?
車を替えると車両保険の対象額や車両料率クラスが変わるため、保険料も変わります。 一括見積もりのサービスを使えば、同じ条件で各社の実際の金額を並べて確認できます。 当サイトでは特定の保険会社の評価や順位付けは行っていません。
次の行動
手順1で「いつ困るか」を書き出し、手順2で毎月の増加額を出し、手順3で今すぐと数年後を並べる。 この3つが揃うと、「買えるか」ではなく「買った後の毎月が回るか」で話ができるようになります。 金額はご家庭ごとに違うので、実際の数字はご自身の条件で試算してみてください。