今は払えるのに3年後に詰まる車のローン
最終更新: 2026年9月22日
販売店の支払いプランも金融機関の審査も、材料になるのは契約した時点の収入です。 ところが家計が変わるのは契約した後です。 月1.3万円が残る計画でも、3年後に教育費が月2万円増えれば手残りはマイナスに変わります。
この記事では300万円の車を頭金50万円・年2.5%・5年で買う例を使い、次の3点を数字で示します。
- 返済期間のうち「一番重い年」の手残りの出し方
- 赤字に変わるのが何年目かの見つけ方
- 期間を7年に延ばす対処が裏目に出る理由
ローンだけではない車の月負担
家計にのるのは、ローンの返済額に維持費を足した金額です。 300万円の車を頭金50万円で買うと借入は250万円になります。 年2.5%・5年(60回)の元利均等で計算した月々と、当サイトの維持費参考値を並べます。
| 項目 | 月額 | 条件 |
|---|---|---|
| ローン返済 | 約44,400円 | 借入250万円・年2.5%・5年 |
| 燃料代 | 9,000円 | 年8,000km・燃費12km/L・170円/L |
| 任意保険 | 5,500円 | 40歳・車両保険ありの参考値 |
| 自動車税 | 3,000円 | 1.5〜2L級を月割り |
| 車検・消耗品 | 5,000円 | 2年で10万円の目安を月割り |
| 合計 | 約66,900円 | 駐車場代0円の場合 |
維持費の4項目は当サイトの参考値です。駐車場を借りるなら、その実額をここに足します。 5年間の返済総額は約266万円で、利息は約16.2万円になります。
一番重い年を見つける3つの数字
判断の材料は3つだけです。順番に書き出します。
- 車がない状態の毎月の手残り —— 手取りから固定費と生活費を引いた残り。ここでは8.0万円とします
- 車の月負担 —— 上の表の約66,900円
- 返済期間中に増える固定費 —— 教育費・住宅ローンの変動・更新料など
3つ目を忘れた計算が、契約後に家計が詰まる原因です。 中学・高校への進学は時期が決まっているため、金額の見込みを立てられます。
増える固定費の洗い出し
3つ目の数字は、返済が終わる年までに金額が上がることが分かっている支出だけを拾います。 起きるかどうか分からない出費は、ここでは足しません。
- 教育費 —— 中学・高校・大学の入学年と、塾や部活にかかる月額の見込み
- 住宅ローン —— 変動金利なら返済額が見直される年と、固定期間が終わる年
- 住まいの費用 —— 賃貸の更新料、持ち家なら固定資産税と修繕積立の値上がり
- 保険料 —— 子どもの学資や、年齢で上がる保障の掛け金
拾った項目を「何年後にいくら増えるか」の形に直すと、次の表を自分の数字で作れます。
教育費が上がる年の手残り
3年後に教育費が月2万円、5年後に月3.5万円増える前提で並べます。増加額は仮に置いた数字です。
| 今 | 3年後 | 5年後 | |
|---|---|---|---|
| 車がない手残り | 80,000円 | 60,000円 | 45,000円 |
| 車の月負担 | -66,900円 | -66,900円 | -66,900円 |
| 手残り | +13,100円 | -6,900円 | -21,900円 |
契約の時点では黒字です。赤字に変わるのは3年目で、貯蓄を取り崩す期間が返済の後半3年に重なります。 買えるかどうかを分けるのは今の1.3万円ではなく、この表の一番右の数字です。
貯蓄から出す総額
赤字の月は、不足分を貯蓄から出すことになります。総額で見ると判断がしやすくなります。 3年目と4年目が月6,900円、5年目が月21,900円の赤字で続く場合の計算です。
| 期間 | 毎月の不足 | 取り崩す額 |
|---|---|---|
| 3〜4年目(24ヶ月) | 6,900円 | 約16.6万円 |
| 5年目(12ヶ月) | 21,900円 | 約26.3万円 |
| 合計 | — | 約42.9万円 |
返済の後半3年で約43万円を貯蓄から出す計画になります。 同じ時期に教育費の入学金も重なるため、この43万円とは別に現金が必要です。
効くレバーと逆効果のレバー
頭金を増やす・車両価格を下げる・買う時期をずらす・期間を延ばす——手残りを立て直す方法はこの4つです。 同じ条件で3案を比べます。
| 案 | 月負担 | 3年後 | 5年後 | 利息 |
|---|---|---|---|---|
| そのまま(借入250万・5年) | 約66,900円 | -6,900円 | -21,900円 | 約16.2万円 |
| 頭金を100万に(借入200万・5年) | 約58,000円 | +2,000円 | -13,000円 | 約13.0万円 |
| 期間を7年に(借入250万) | 約55,000円 | +5,000円 | -10,000円 | 約22.8万円 |
頭金を50万円積み増すと月々は約8,900円軽くなり、利息も約3.2万円減ります。 期間を7年にすると月々は最も軽くなりますが、利息は約6.6万円増えます。 3案とも5年後はマイナスのままで、払い方の調整だけでは足りないことがわかります。
残る手は2つです。車両価格そのものを下げるか、購入を先に延ばして頭金を厚くするかになります。 300万円を260万円に下げれば借入は210万円になり、月々は約37,300円に下がります。
7年ローンが裏目に出る理由
期間を延ばすと、教育費が最も重い時期まで返済が残ります。 7年後に教育費が月5万円増えていれば、手残りは約-25,000円です。 5年で終わっていれば、6年目と7年目の返済はありません。
期間の延長は「毎月を軽くする代わりに、返済を教育費のピークへ近づける」選択です。 3年・5年・7年の月々と総額の差は車のローンは何年で組むかで比較しています。
このサイトのツール
手取り・住宅ローン・教育費を入れると、車を買った後に毎月いくら残るかを計算できます。 教育費の欄を増やした金額に変えれば、上の表の「3年後」を自分の数字で確認できます。
家計インパクト診断で手残りを見る(無料)よくある質問
教育費がいくら増えるか分かりません
金額を当てる必要はありません。月2万円・月3万円と仮に置いて、手残りがマイナスに変わる金額を探します。 マイナスに変わった金額が、今の計画が耐えられる上限です。
ボーナスで埋めれば問題ないのでは
ボーナスは金額が変わる収入です。毎月がマイナスの計画は、ボーナスが減った年に貯蓄の取り崩しへ直結します。 毎月で収まる形にしてから、ボーナスは予備として残す順番が安全です。
途中で繰り上げ返済すれば戻せますか
繰り上げ返済には手元のまとまった現金が要ります。教育費が上がる時期は、その現金が貯まりにくい時期と重なります。 頭金として先に入れるほうが確実で、利息の減り方も車の頭金はいくらが妥当かで計算しています。
5年後がマイナスなら車は無理ということですか
当サイトは買える・買えないを判定しません。マイナスの幅と、取り崩せる貯蓄の額を並べるところまでが材料です。 幅が月1万円なら5年で60万円、月2万円なら120万円を貯蓄から出す計画になります。