車のローンは何年で組むか

最終更新: 2026年8月28日

販売店で「月々のご予算は?」と聞かれると、返済期間はその予算に合わせて決まっていきます。 ただ期間は、月々の金額を調整するつまみであると同時に、 その車と付き合う年数の下限と途中で乗り換えにくくなる度合いも決めています。 ここではQ&A形式で、期間ごとの数字を並べていきます。

計算の条件はすべて共通で、諸費用込みの支払総額350万円・頭金なし・年3.5%・元利均等・ボーナス払いなし。 金額はすべて当サイトで計算した目安で、金利は借入先によって変わります。

Q1. 期間を延ばすと、月々はどれだけ下がりますか

期間を変えたときの月々の返済額です。

返済期間返済回数月々の返済3年ローンとの差
3年36回約102,600円—
5年60回約63,700円約38,900円 軽い
7年84回約47,000円約55,600円 軽い
10年120回約34,600円約68,000円 軽い

効き方が一定ではない点が要注意です。3年から5年へ延ばすと月々は約3.9万円下がりますが、 5年から7年では約1.7万円、7年から10年では約1.2万円と、延ばすほど下げ幅は小さくなります。 月々をあと数千円下げたいだけの理由で期間を大きく延ばすと、割に合わない場面が出てきます。

Q2. そのぶん総額はいくら増えますか

同じ350万円を借りて、最後まで払い切った場合の支払総額と利息です。

返済期間月々の返済利息の合計支払総額
3年約102,600円約19.2万円約369.2万円
5年約63,700円約32.0万円約382.0万円
7年約47,000円約45.1万円約395.1万円
10年約34,600円約65.3万円約415.3万円

5年を7年に延ばすと、月々は約1.7万円軽くなる代わりに利息は約13.1万円増えます。 10年まで延ばすと、3年で組んだ場合と比べて利息は約46万円多くなります。 期間は「月々を下げる代わりに利息を買っている」と考えると、判断が具体的になります。

Q3. 月々だけを見て期間を決めると、何が起きますか

もっとも表に出にくいのが残債です。ローンの元金は最初のうちほど減りにくく、 期間が長いほど減るペースは緩やかになります。同じ350万円でも、 途中の時点で「あといくら残っているか」は期間で大きく変わります。

返済期間3年後の残債5年後の残債
3年0円(完済)0円
5年約147.4万円0円(完済)
7年約210.4万円約108.9万円
10年約257.5万円約190.3万円

ここが効いてくるのは、予定より早く手放したくなったときです。 転勤・家族構成の変化・事故による全損など、買い替えの理由は自分の都合だけでは決まりません。 そのとき車を売って残債を返せればよいのですが、 売却額より残債のほうが多いと、差額を現金で用意するか、次の車のローンに上乗せすることになります。 上乗せすると、次の車でも同じことが起きやすくなります。

自分のケースで確かめるなら、上の残債と、 販売店の見積書や査定で提示されるその時点の下取り想定額を並べてみる方法があります。 下取り額の相場は車種・年式・走行距離・グレードで大きく違うため、当サイトでは相場の数字は置いていません。

Q4. 「維持費込みの毎月」で見るとどうなりますか

家計に効くのはローン単体ではなく、ガソリン・任意保険・自動車税・車検の積立を足した金額です。 当サイトの維持費参考値(月約2.3万円/1.5〜2L級・年8,000km・駐車場代を除く)を足すと、こうなります。

返済期間ローン維持費(参考値)毎月の車費
3年約102,600円約22,500円約125,100円
5年約63,700円約22,500円約86,200円
7年約47,000円約22,500円約69,500円
10年約34,600円約22,500円約57,100円

駐車場代が月2万円かかる地域なら、ここにさらに2万円が乗ります。 「月々の返済額」で予算を考えていると、この差額のぶんだけ家計の見積もりがずれます。 維持費の内訳とクラス別の違いは車の維持費はクラスでいくら違う?にまとめています。

Q5. 期間はどういう順番で決めると考えやすいですか

車両価格を先に決めて期間を後から合わせると、月々に収まるまで期間が伸びていきがちです。 順番を逆にする方法もあります。

例えば返済に回せる額が月45,000円なら、年3.5%で借りられる額は期間によってこう変わります。

返済期間月45,000円で借りられる額
3年約153.6万円
5年約247.4万円
7年約334.8万円
10年約455.1万円

同じ月45,000円でも、期間の置き方で狙える車両価格は3倍近く動きます。 この表の読み方は「10年なら455万円の車が買える」ではなく、 「455万円の車を月45,000円にするには、10年間払い続ける前提が要る」という向きです。 10年後まで同じ車に乗り、その間に住宅・教育の支出がどう動くかまで含めて考える材料になります。

このサイトのツール

期間・金利・借入額を自分の条件に変えて、月々と利息込みの総支払額をその場で比べられます。

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よくある質問

7年で組んでおいて、余裕がある月に多めに払うのはどうですか

計算上はきれいに効きます。7年(84回)で契約しても、毎月63,671円——つまり5年契約と同じ額——を払い続ければ、 完済までは60回、支払総額は約382.0万円で、5年で組んだ場合と一致します(当サイトで検算した数値です)。 7年満期まで払った場合の約395.1万円と比べると、約13.1万円の差になります。

ただし前提が2つあります。繰上返済や増額返済が契約上できることと、 手数料の有無です。回数や下限額に条件が付く商品もあるため、 この方法を狙う場合は契約前に約款で確認しておくと安全です。 また「余裕があれば多めに払う」は、実際には続きにくい方法でもあります。 続かなかった場合は7年ぶんの利息に戻る、という点は織り込んでおきたいところです。

契約したあとに期間を変えられますか

短くする方向(繰上返済)は多くの商品で可能ですが、 長くする方向は、原則として組み直し(借り換え)になります。 借り換えには審査があり、そのときの金利が適用され、手数料がかかる場合もあります。 「苦しくなったら延ばせばいい」という前提で短めに組むより、 最初から続けられる金額に置くほうが選択肢を残しやすくなります。

頭金を入れるのと、期間を短くするのはどちらが効きますか

利息を減らす効果は期間のほうが大きく出やすく、手元の現金を守れるのは頭金を入れない選択です。 頭金を入れて減る利息の実額は車の頭金はいくらが妥当かで計算しています。 2つは対立するものではなく、「手元にいくら残すか」を決めてから期間で微調整する組み合わせ方もできます。

残価設定ローンなら、長い期間でも月々が軽いのでは

月々が軽くなる仕組みは同じ「支払いを後ろに回す」ですが、残価設定ローンでは 最後に残価が一括で来る点と、走行距離の条件が付く点が異なります。 仕組みと総額の比較は残価設定ローンのデメリットにまとめています。

結局、何年が正解なのでしょうか

当サイトでは正解の年数は置いていません。ここまでの数字を要約すると、 期間を延ばすと月々は軽くなり、利息は増え、途中で手放しにくくなるという3つが同時に動きます。 どれを重く見るかは、手元の現金・収入の安定度・その車に何年乗るつもりかで変わります。 決め手になりにくいのは「月々がいくらか」だけを見ることで、 残る2つを同じ画面で確認できるようにしたのが上のローン計算ツールです。

本記事の計算例は元利均等返済(年利÷12を月利とする簡易計算)による目安で、当サイトが購入の可否や適切な返済期間を判定するものではありません。 実際の金利・手数料・諸費用・支払回数・繰上返済の条件は借入先や契約内容により異なります。維持費は当サイトの参考値で、車種・地域・走行距離により変わります。契約前に見積書と契約書面でご確認ください。